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両親が介護施設に・・・その時実家は残すべき!?
2021.08.10避けては通れない問題の両親の介護。ずっと同居をしている場合なら引越しという問題はありませんが、介護を機に介護が必要になった両親が引っ越すか、介護をする側の子供が実家に引っ越すかの問題が出てきてしまいます。
実家を出て生計を立て、結婚をして家族を作りマイホームを購入している方も多いでしょうし、高齢になった両親をマイホームに呼び寄せようと考えていたが両親に断られたとい方もいらっしゃるでしょう。
あなたたち子供の世話にはなりたくない、自分たちのことはどうにかするし介護施設や老人ホームに入るつもりだから心配しなくていいと言っていた両親が、いざ介護施設に入居することになったら、実家はどうしますか?
今回は、空き家になってしまう実家をどうするのか?考えてみたいと思います。
空き家を放置するとどうなる?
まずは、空き家となった実家を放置しておくとどうなるか確認してみましょう。
家は住む人がいなくても、所有する限り維持費がかかります。家を保持するための管理費用だけでなく、痛んだ部分を直すための修繕費用も必要です。
さらに、火災保険や地震保険の保険料、固定資産税や都市計画税といった税金もかかります。毎月の出費は数万円だとしても、それが何十年も続くと大きな負担になるでしょう。
また、長く空き家を放置していると、固定資産税などの税金が増加する恐れもあります。他にも空き家を放置すると、不動産価値の低下は避けられません。人が住む家に比べて、空き家はどうしても劣化が進みやすくなります。定期的に掃除や修繕を行っても、空き家では不動産価値が低下してしまうのです。
それだけでなく、空き家を放置すると事故や事件が起こる可能性もあります。例えば、ゴミの不法投棄が行われたり、空き巣に入られたり、放火による火災の原因となる場合もあるのです。そして空き家の老朽化が進めば、台風や地震によって損傷、倒壊する恐れもあります。このように空き家で事件や事故が起これば、近隣にお住まいの方にも迷惑をかけてしまうでしょう。場合によっては、損害賠償の対象になるかもしれません。
実家に引っ越す
マイホームをお持ちでなければ、実家に引っ越すというのはいかがでしょうか?お子さんがいる方は学校の問題や、仕事の通勤ルートによっては実家への引越しを断念せざるを得ないでしょう。その場合は空き家になってしまうのでどうにかしないとなりませんよね。
思い切って売却する
自分が育った実家は家族との思い出や青春時代の記憶が多く詰まっているので大切な場所ですが、両親は介護施設へ入居し、自分にはマイホームがある場合、定期的に実家の管理や手入れをする時間を割くのが難しかったり、年間20万円以上かかると言われている空き家の維持・管理費用を考えると思い切って売却を検討する方も多いでしょう。
縁起でもないと言われるのを覚悟で言うのであれば両親が将来亡くなった際に、遺産相続として実家を相続するとなると相続税がかかります。
実家のみの相続税を個別に計算することは出来ませんが、兄弟との遺産相続の問題も起きるなら両親が存命のうちにみんなが納得するように今のうちに売却をしてしまったほうが良いと考える方もいますよね。
売却となると、売りたいと思っても必ず売れるかどうかは分からないということです。
実家を売却すると決めればなるべく早く、希望に近い金額で売却したいと考えますが、売却となると、不動産会社の選定からはじめ、不動産買取にするのか、仲介を選ぶのかで家の販売価格もかかる時間、手数料などの費用も変ってくるので注意が必要です。
直ぐに売却されればいいですが時間が数ヶ月とかかる間の実家の手入れや管理は必要に鳴ります。
賃貸で貸す
もうひとつの方法は、空き家になった実家を賃貸で貸すということです。実家を売却すればある程度まとまった現金を手に入れることは出来ますが、思い入れのある実家を売却して手放すとなると後悔するかも知れないと悩んだり、介護施設に入居したご両親が難色を示す可能性も十分に考えられます。
それに今は実家のある地元に戻る気はなくても、行く行くは田舎に戻り実家でゆっくり暮らしたいと考えるかも知れません。何が言いたいかというと、賃貸という方法はとても合理的だということです。売却をしてしまえば二度と手にすることは出来ませんが、賃貸ならゆっくり売却のタイミングを考えることが出来ます。
それに実家が、自宅の近くであれば、売却したり賃貸に出して貸さなくても空き家になった実家の管理は出来ますが、生活していないと家の状態の変化に気づけないことも多々あります。
それになにより空き家で置いておくだけだと維持・管理費でお金は出て行くばかりですが、賃貸で貸せば家賃収入を得ることが可能です。 空き家をリロケーションしたいと考える方は年々増加傾向にあります。
リロケーション管理会社数社に相談をし、親身になって対応してくれる、安心して任せられる管理会社を選ぶと賃貸で貸し出す場合スムーズに行くでしょう。
実家の所有者は誰?
住む人がいなくなり空き家になってしまう実家をどうするのか?子供が引越して住む、売却する、賃貸で貸すという3通りの方法がありますが、重要なのは実家の名義が誰になっているかです。売却も賃貸も家の名義人(所有者)しか手続きできないからです。
もし実家の名義が親の場合、介護施設に入居していても自分での意思があり手続きを行えるのなら問題ありませんが、もし介護施設に入居した理由が認知症や高次機能障害の場合、自力で手続きを行うことは出来ませんし、売却や賃貸に出すことが名義人の意思かどうか確認も出来ませんし、子供が代わりに手続きを進めるわけにもいかないのです。そういった場合には、まず家庭裁判所に成年後見人制度の申し立てをしなければなりません。
申し立てをする際には、本人情報シートの作成が必要になり福祉関係者に作成してもらい、その後、医師に成年後見人制度用の診断書の作成を依頼します。
おおよそ6ヶ月くらいの期間がかかり、この成年後見人が認められて初めて、売却か賃貸かを選択し手続きを進めることが可能になります。
思い入れのある実家なので売却する場合は、時間がかかっても慎重に考え納得のいく答えを出すのが良いでしょう。