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どうする?空き家の実家処分方法

2019.12.25
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地方出身の若者が次々と地元を離れ、東京などの都市部へと移り住む傾向がいつの時代も強いものです。昔であれば長男が家を継ぐのが慣例でしたから、物理的な「家」自体も空き家になることはあまりありませんでした。しかし、現在では長男も含めた兄弟全員が都市部に住まいを構え、実家を受け継ぐ人がいないという家も少なくありません。

空き家の社会問題

そのような状況の中、少子高齢化も相まって、地方を中心に年々空き家が増加、社会問題化しています。と言うのも、空き家を放置していると、防犯上・衛生上・景観上でさまざまな問題を引き起こす可能性があるからです。

そんな空き家問題に対処するため、2015年に「空家等対策特別措置法」が施行されました。この法令により、「特定空き家」に指定された空き家の所有者が、自治体の助言・指導、勧告、命令に基づく改善を怠った場合50万円以下の過料が科されるほか、固定資産税の軽減措置対象から除外され、大幅な増税の対象となってしまいます。

では、どのような空き家が「特定空き家」に指定されるのでしょうか。国土交通省では以下の定義がなされています。
①倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
②著しく衛生上有害となるおそれのある状態
③適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態
④その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

劣化した空き家を手放したくても、そう簡単に買い手は見つかりません。建物を壊して更地にしたとしても必ずしも固定資産税が安くなるとは限りませんし、高額な解体費用を払えない、または払うに見合うほどのメリットが感じられないというケースもあります。中には「思い入れのある実家を壊したくない」という人もいるでしょう。

とは言え住む人のいない実家が「特定空き家」に指定されないためにも、早い段階から対策を考えておかなければならないでしょう。

家の劣化を防ぐには?

人が住んでいない家はすぐに劣化してしまいます。それを防ぐためにはどんなことに気を付ければ良いのでしょうか。

湿気が溜まると家が腐ってしまいますから、まずは定期的に換気をすることが大切です。特に湿気が溜まりやすいクローゼットや押入れなどは念入りに風を通すようにしましょう。また、水道管がさび付いてしまうと破裂する危険性もあるので、定期的な通水も欠かせません。1分くらい出しっぱなしにするだけでも水道管が乾くのを防げますし、同時に水の出方に異常以上がないかどうかを確認することができます。

ほかにも、雨漏りをしていないかの確認もしましょう。晴れているとなかなか気づきにくいですが、悪化すると壁にカビが発生したり天井が腐ったりしてしまいますので、早期発見することが大切です。また、家の中の掃除も必要ですが、庭の手入れも忘れてはいけません。雑草が生い茂ると害虫が大量発生する原因にもなりますし、敷地からはみ出した植木のせいでご近所トラブルになることもままあります。

さらに、空き家は放火の被害に遭ったり、犯罪の拠点として使用されたりすることもあるので、防犯上の管理もしっかりしておく必要があります。このように、家の劣化を防ぐためには定期的に現地に赴かなければなりませんが、その家が遠方にある場合、なかなか難しいという方も多いでしょう。

家はたとえ誰も住んでいなくても固定資産税がかかりますし、冒頭でご紹介したように「特定空き家」に指定された場合、大幅に増額されてしまいます。また、多くの火災保険では空き家は保証の対象外となっていますので、新たに加入することはできませんし、以前加入していて保険料を支払っていたとしても、火災が起きたときに空き家だったと分かれば保険金が払われない可能性もあります。

空き家の処分方法

これまで述べてきた通り、空き家を所有していることで管理費や税金などのコストもかかりますし、犯罪などのリスクもあります。そこで、親戚や知人に住んでもらったり、管理会社に委託して賃貸物件にするという方法があります。

家は人が住むだけで劣化を遅らせることができますし、「特定空き家」に指定される心配も回避できます。また、賃貸物件にした場合は家賃収入を得ることもできるので、一石二鳥と言えるでしょう。

家に特に思い入れがない、今後自分たちが住む可能性がないという場合は、売却してしまうのも一つの手です。どんなに管理していても年月が経てば家の価値は下がっていきますので、売却するのであれば早いほうがいいかもしれません。現金化してしまったほうが兄弟間での相続もスムーズになるというメリットもあります。

人に貸すにせよ、賃貸物件にするにせよ、売却するにせよ、廃墟状態になってしまってからではどうしようもありません。空き家になってしまった実家の扱いに迷っているという方は、不動産会社や管理会社、自治体などに相談し、早期に対処するようにしましょう。