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やっぱり危険!?民泊トラブル事例
2019.12.10
2018年から開始された民泊(住宅宿泊事業法・民泊新法)は簡単に言うと、一般の住宅で宿泊営業が出来るようになったというものです。自宅の空いてる部屋を多くの場合、外国人観光客に宿泊場として有料で提供することが出来るので、ホスト(貸す側)は空き室を貸すことで収入を得られ、ゲスト(宿泊する側)はホテルや旅館に宿泊するより安値で寝床を確保でき、また日本の一般的な生活を体験できるという点で人気を得ています。
この民泊は、民泊新法という法律で条件が定められているので、必要な手続きや条件を守らなくてはなりません。一軒屋の中で使っていない部屋があるから、所有しているマンションが空き物件になっているからと言って勝手に民泊することが出来るわけではないのです。民泊新法では年間営業日数の条件が180日以内と定め、ホストは都道府県知事へ住宅宿泊事業届出書の申請が義務になっています。
この届出を怠ると法令違反として業務停止命令や事業廃止命令を受けることになるので必ず住宅宿泊事業届出書を申請してください。また、税務署への個人事業主としての開業届けも忘れないようにしましょう。
民泊のトラブル
民泊では多くの利用者が外国人観光客になるので文化の違いによるトラブルが起きているのが実情です。もちろんマナーを守り楽しく過ごしてくれるゲストも居ますが残念なことにそうではないゲストもいるのです。
騒音トラブル
一軒屋でもマンションであっても気になるのは騒音です。ホテルでは暗黙の了解で行わないような音楽を大音量で流すなんてことも民泊ではよくあるトラブルです。
どうしても「民泊=一般住宅」という考えから自宅と同じ感覚で過ごす方もいますが、一般住宅であっても自宅ではないのでその点の理解をしてもらえる人に宿泊してもらえなければ不運としか言いようがありません。また、夜遅くや早朝の話し声も騒音となることがあるので注意が必要です。
ゴミの問題
ゲストが部屋をきれいに使ってくれるかどうかは分かりませんよね。これはホテルや旅館であっても同じで、自宅ではないからと部屋のあちこちにゴミが散乱していたり、ゴミの分別が出来ていないことも多いようです。ゴミは一箇所に捨ててもらいホストが分別してからゴミ捨て場に出したほうが近隣住民とのトラブルが回避しやすくなるでしょう。
また、浴室やトイレの事情は国によって異なるので、ゲストの中には使い方が分からず汚れてしまっていることや、トイレが詰まってしまうなんてこともあります。それくらい分かるだろうと決め付けず、使い方などを最初に説明したり貼紙にして伝えると良いでしょう。
備え付けの家具の破壊
ガラステーブルにヒビが入っていた、ステレオやwifiが壊されていたという悲鳴を上げるホストもいます。部屋がゴミで散らかっている程度なら掃除をすれば綺麗に戻せますが、物を壊されてしまうとどうにもならないですよね。
ゲストが大切にしている物、お気に入りのものは念のために民泊で貸し出す部屋や家には置かないほうが賢明です。
家電など備品の持ち帰り
タオルや紙コップを持ち帰るというのはよく聞く話ですね。その程度なら諦めもつきますが、中にはサーキュレーターや電気ケトルなどの電化製品を持ち帰られてしまったというトラブルもあります。民泊をしたからといってその場の物を持ち帰ってはいけない、犯罪になるという考えがないのでしょうか…。
また、電気ケトルの誤った使い方をしてトラブルが起きてしまうこともあります。電気ケトルはお湯を沸かす便利なものですが、鍋代わりにしてしまうゲストが多いそうです。臭いや油分がついてしまい電気ケトルが使い物にならず買い換える羽目になってしまうのも困りものです。
喫煙
喫煙可能としている民泊施設なら問題ありませんが、健康志向に切り替わってきている今では、禁煙としている民泊施設の方が圧倒的に多いでしょう。禁煙としているのにもかかわらず、禁煙を見落として予約をしたゲストや、禁煙だと分かっていながら室内で喫煙をするマナー違反のゲストもいます。いくら換気をしても、消臭スプレーをしても壁紙やカーペット、ソファなどの布製品にタバコの臭いはついてしまいます。どうにかタバコの臭いを消したとしても禁煙施設を選ぶ非喫煙者のゲストからすれば、禁煙の民泊施設を予約したのに、実際はタバコ臭いというクレームを受けることにも繋がります。
喫煙トラブルを避けるためにも予約を受けた時点で禁煙であることをアナウンスする、施設内に禁煙であることを伝える貼紙は必ずするべきです。単に禁煙を伝える内容よりも喫煙した場合、ハウスクリーニングの費用を請求する旨を併せるとより喫煙禁止のアピールになると思います。
宿泊人数のウソ
民泊する宿泊人数の虚偽の申請もよくきくトラブルのひとつです。民泊の料金は、宿泊したゲストの人数によって計算します。申請では3人での民泊利用となっていたのに実際は5人だったなんて事例もあるようです。
そうなる、2人分の民泊料金を損するだけでなく、備品も多く消費され、シャワーを浴びる人数が増えれば水道光熱費も余分にかかります。自宅でのシャワーは短い時間でも、宿泊先ではこれでもかというほど長い時間シャワーを浴びる方は案外多いものです。
民泊をお考えの方へ
民泊保険に加入すると民泊施設での火災やトラブルなどに対応してくれます。トラブルが起きないのが理想ですが国や文化も違うと、トラブルをゼロにするのはなかなか難しいのかも知れません。
これから空き家・空き部屋を活用して民泊ホストになろうとお考えの方はトラブルには十分気をつけ、民泊保険(一般的な火災保険は適用されませんのでご注意ください)に加入することを検討したほうが良いでしょう。