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入居者の身元が心配・・・安心して空家を貸す方法はないの?
2020.04.30急な転勤で自宅を長期間空けざるを得なかったり、親が亡くなって実家を相続することになったりした場合、その家の管理をどうするかという問題が発生します。
近所に親戚や信頼できる友人が住んでいる場合であれば管理をお願いすることもできますが、そのようなお願いをできる存在が身近にいない場合、賃貸物件として貸し出すという方法もあります。
空家を貸すメリット
空家を貸すメリットのひとつとして、家の劣化を防げるという点が挙げられます。家というのは、定期的に換気や通水をしなければあっという間に劣化してしまいます。転勤が終了し、やっとマイホームに住める!と思って帰ってみたら、いつの間にかボロボロになっていた…ということになったら悲惨ですよね。
また、空家は不法投棄や放火のターゲットにされたり、不審者が勝手に住み着くなど犯罪に巻き込まれてしまう可能性もありますが、人に住んでもらうことはその危険性を回避することにも繋がります。
永続的に貸すのか、一定期間のみ貸すのか
一般的に家を貸すときに結ぶ契約は「普通借家契約」と言うものになります。普通借家契約の場合、基本的に契約は更新しなければならず、大家さんの都合で入居者に退去を強制することはできません。一方、一定期間のみ家を貸したいという場合には、「定期借家契約」という契約を結ぶ方法もあります。こちらは「リロケーション」とも呼ばれ、あらかじめ決められた契約期間を満了すると、入居者は退去しなければならないという契約です。
退去時期があらかじめ決められているリロケーションは敬遠される傾向が強いため、周辺の家賃相場よりも安く家賃を設定しなければ入居者が見つからないなどのデメリットはありますが、大家さんの都合のいい期間だけ貸し出すことができるため、「転勤から戻ったらまた住みたい」、「老後は田舎の実家に戻りたい」などのニーズに合った契約方法となっています。
2種類の契約方法
家を貸し出したいと思ったら、不動産会社に仲介を依頼するのが一般的ですが、仲介の仕方には2種類あります。まずは一般的な管理委託です。入居者の募集から契約のやり取り、家賃の回収、クレーム対応、退去の手続きなど、賃貸管理に関するすべての業務をお任せします。ただし空室保証はないため、入居者が見つからなければ当然家賃収入はありません。
もう1つはサブリースです。業務内容としては普通の管理委託と変わりませんが、違うのは家賃保証が付いているという点です。サブリースは一旦不動産会社が物件を借り上げた上で入居者に貸し出すという形式のため、たとえ入居者がいなくても、不動産会社から家賃として毎月必ず振り込みがあります。ただし不動産会社の取り分が多くなるため、一般的な管理委託よりは手元に入る家賃収入は少なくなります。
空家管理サービスを利用するという方法も
上述したように、リロケーションという契約を利用すれば、空家となった自宅や実家を一時的に貸し出すことができます。リロケーションの場合、契約期間が過ぎても入居者が退去してくれないなどのトラブルも起こりうるため、そのようなトラブル対応にも迅速に対応できる、リロケーションに特化した不動産会社に依頼するのがおすすめです。
定期借家契約の場合も普通借家契約の場合と変わらず、入居者を決める前には必ず入居審査を行うため、大切な自宅を他人に貸す場合でも安心ですが、どうしても入居者の身元が不安という場合は、空家管理サービスを利用するという方法もあります。空家管理サービスでは、換気や通水はもちろん、簡単な掃除や庭の手入れ、郵便物の転送など、空家をいつでも住めるような状態に保ってもらえます。定期的に訪れてもらえるので、防犯対策としても効果があります。
ただし、家賃収入を得られる家を貸し出す場合とは逆に、空家管理サービスを利用すれば費用がかかります。業者によっては最低限必要なサービスもオプション扱いになり、利用料金が高額になってしまうパターンもありますので、基本料金でどこまで管理してもらえるのかはあらかじめ確認しておくようにしましょう。
まとめ
突然の転勤により自宅を空家にせざるを得なかったり、亡くなった親が住んでいた家を相続することにより突然空家の所有者になったりする可能性は誰にでもあります。空家は放置することはさまざまなリスクが考えられるため、賃貸物件として貸し出し、人に住んでもらうことがおすすめです。
もし一定期間のみ貸し出したいという場合はリロケーション・定期借家契約となりますが、一般的な不動産会社ではトラブル対応などにも慣れていないため、リロケーションに特化した不動産会社に依頼するようにしましょう。入居審査を行うため安心して貸し出すことができますが、入居者の身元がどうしても不安という場合は、空家管理サービスを利用するという方法もあります。
リロケーションとして貸し出す場合にも空家管理サービスを利用する場合にも、メリットとデメリット双方ありますので、よく検討し、自分たちにより合ったやり方を選ぶようにしてください。