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リモートワークの普及による新しい転勤の在り方とは?

2020.09.14
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昨今ではリモートワークを多くの企業が取り入れ、実は多くの仕事がリモートワークでできるということに多くの人が気づかされました。そのなかで転勤というシステムの在り方も少しずつ変わってきています。転勤は人生のなかで本人にとっても、家族にとっても大きなイベントの一つです。ここでは、リモートワークによってその転勤の在り方がどのように変わっていくのか解説していきます。

これまでの転勤の在り方


これまでの転勤は、たとえば旦那が正社員として働いていて奥さんが専業主婦やパートをしている夫婦の場合、マイホームがあったり、両親の介護があったりなどの事情がない限りは転居をともなうことが一般的でした。そのため、旦那に転勤がある前提の仕事であれば、マイホームを所有するのであればタイミングを考えないといけませんし、すでに所有している家庭であれば単身赴任という選択は当たり前。奥さんに関しては旦那の仕事の転勤を考え、正社員ではなくパートなどを選ぶ家庭も多かったでしょう。転勤とはそれほどまでに家庭のライフスタイルに大きく影響を与えるものだったのです。

リモートワークの普及によって変わった転勤の在り方

リモートワークの普及

以前からIT業界などは比較的ほかの業界に比べいち早くリモートワークを取り入れていましたが、社会全体で見ればリモートワークを導入する企業はほんの少数でした。しかし、近年の感染症の流行により、緊急事態宣言など出社を控え極力自宅で仕事をせざるを得ない状況が続き、取引先にも行くことさえも自粛する風潮が続きました。こういった状況のなか、多くの企業でリモートワークができる環境づくりなど、働き方そのものが見直されたことで、リモートワークへの関心が高まったのです。実際、もともと顧客の元に直接足を運ばなくても、PC環境さえあればオンライン会議システムなどを使うことで業務を進められることは既に認知されていました。「足を運んで、顔を合わせることが礼儀」といった風潮があったためか以前はあまりオンラインでの会議は普及されていませんでしたが、感染症の流行が始まってからは、対面すると感染リスクがあるため、オンラインでの会議が主流となっていきました。そのうち、「足を運んで、顔を合わせることが礼儀」といった風潮は薄れ、むしろ時短で効率的だということに多くの人が認識したはずです。感染症の流行がなくなったあとも、この新しい考え方は根付いていくと考えられます。

リモートワーク普及により転勤はどうなる?

リモートワークで実は多くの仕事が完結できるということを、多くの人が知らされました。そのため昨今では、引っ越しや単身赴任などをともなう転勤に対しても見直しが入りつつあります。そもそも転勤は人員調整のため、人手が足りないところを埋めるために社員を動かしている部分もあるので、リモートワークで人手不足を補えるなら転勤の必要性がなくなってきます。もちろん転勤が必要な仕事は存在するでしょうし、完全に世の中からなくならないかもしれません。しかし、たとえば奥さんも正社員で働いていて旦那の転勤があった場合、旦那が異動先に単身赴任する、奥さんが仕事を辞めてついていく、という選択肢だけでなく、奥さんがリモートワークをし、今まで通り仕事を続け旦那の異動先についていくといったことも可能になってきます。感染症の流行によってリモートワークが普及したことで、今後は転勤についてもそれぞれのライフスタイルにあわせた臨機応変な手段が増えていくことでしょう。

今後はますます柔軟な働き方が求められる


これからはリモートワークが当たり前の時代になっていきます。そのため働き手は、まずリモートワークに対応できる能力が求められるようになります。PCの基本スキルに関しては入社にあたって最低条件になるでしょうし、PCスキルが人より抜きんでているような人であれば今まで以上に重宝される人材になることでしょう。一方で企業側に求められるのは、以前のように地方に転勤できるように社宅や家賃補助、引っ越し手当や単身赴任手当を充実させるといったような環境づくりよりも、柔軟にリモートワークを選べるようにしたり、自宅にリモート環境を整えるための補助制度など、従業員の働きやすい環境をリモートワーク前提で考えることではないでしょうか。終身雇用の形が変わろうとしているなかで、企業は優秀な人材に長く働いてもらうことがとても大切になっていきます。時代に合わせて成長していくことが社員にとっても、企業にとっても必要といえます。

まとめ

今回はリモートワーク普及により変化しつつある転勤の形についてお話ししました。企業によって考え方は異なるものの、社会全体で見れば転勤の在り方は大きく変化をしています。これまで転居という選択をせざるを得なかった異動から、もっと自由に、選択肢の多い異動がポピュラーになる日もそう遠くはないでしょう。また、今後も時代の変化やテクノロジーの進化により、新しい転勤方法が確立される可能性も充分にあるといえます。