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リロケーション物件の原状回復!借主と貸主が負担する範囲

2020.09.28
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新しい暮らし方を考え住まい探しをするときに気になる原状回復という専門用語。契約書に書かれるこの言葉をつい聞き流してしまう方も多いでしょう。原状回復とはどんな意味や責任があるのかを詳しく知っておくと安心して住まい探しや引っ越しを進めることができます。今回は不動産業界の原状回復について詳しくご説明させていただきます。

リロケーション物件の原状回復とは?

住い探しや賃貸契約時に用いられる原状回復とは、借りていた物件から退去する際に元の状態に戻し貸主(大家)に返却するという意味があります。具体的には、居室内にある自分の家具や持ち物をすべて搬出すること、掲示物やごみなどもすべて片付け、内見や入居時の状態に戻すことなどを指します。

たとえば内見や入居時に部屋のカーテンや照明器具が無かった場合、これらも入居者が持ち込み、設置した物ですから退去時には撤去が必要です。
ちなみに元の状態に戻すためにかかる費用は基本的に入居者(借主)が負担します。この費用は敷金で相殺されたり、退出時清算金として別途請求が生じることが一般的です。
また、もし入居期間中に壁や窓を故意に損傷してしまった場合は、貸主に事前に相談の上で元の状態に戻さなければなりません。

ただし、原状回復には経年劣化を対象外とする法的なルールもあります。新築の物件に入居し、数年生活を続けていれば当然壁紙や床の汚れは生じます。ファミリー向け物件であれば、細かな傷や破損も当然起こります。原状回復の義務ではこのような日常生活で当たりまえといえる範囲で生じた破損や汚れは修繕の対象外です。

退去する際は完璧に入居前の状態に戻すわけではなく、契約に基づいた範囲内で元の状態に戻せばよいという意味であると理解しておきましょう。

リロケーション物件の借主・貸主が負担する修繕内容


原状回復という専門用語や敷金からの相殺、不足分の別途請求と聞くと漠然とした不安にかられてしまう方も多いでしょう。
原状回復の義務についてはこれまでたびたびトラブルが生じたことから、現在は法律で明確にそれぞれの負担や責任の有無が定められています。

借主が負担すべき原状回復の項目

借主つまり入居者が退去時の費用を支払い修繕すべき項目は下記です。
・窓ガラスを割ってしまった、壁に穴をあけたなど日常生活の範疇を超えるケース
・室内設備の破損(水道やトイレ、風呂など日常的な使用の範囲を超える破損)
・ペットの飼育のよる破損や汚れ
・喫煙による破損や汚れ
・契約で禁止されている行為による破損や汚れ

つまりごく一般的な生活で起こる室内の破損や汚れは原状回復の義務を負う必要はありません。
他人に部屋や家を貸す以上、当然汚れや劣化は想定の範囲ですから、貸主(大家)も了承済みと法律では判断されます。
ただし窓ガラスを割る、壁に穴をあけるなど日常生活でどの家庭にも起こりうるケースではないといえる内容に関しては、入居者が費用を負担し修繕しなければなりません。
ペット飼育可能な物件の場合、ペットによる室内の破損や汚れも想定の範囲内と解釈もできますが、ペットは例外とするつまりは入居者が負担をすべきと法的なルールがあるので、注意しましょう。

貸主が負担すべき原状回復の項目

貸主つまり大家、物件所有者が負担すべき原状回復の項目は主に新たな入居者のためにかかる費用で、下記のとおりです。
・鍵の交換
・壁紙や畳の張替え
・室内クリーニングや消臭消毒
・家具家電付き物件の備品の買い替えや交換

新たな入居者のためにかける費用は貸主が負担しなければならないという法律上の決まりがあります。
また貸主は入居中の設備や備品の破損や経年劣化による故障等の修繕費の負担も求められます。
退去時はもちろん入居中も室内設備や備え付け備品の不具合が生じた場合は、独断で修理をするのではなく、まず貸主に報告をし、費用負担の有無を確認しましょう。

原状回復でのトラブルを回避する方法


原状回復はこれまでの長年に渡るトラブルを解消するために、法律で明確に負担義務の項目が定められました。
とはいえ、まだまだ以前の常識を用いるケースや借主に一方的な負担を強いる契約も少なくありません。

退去時に責任や費用の有無でトラブルが起こることを防ぐために、下記の点を心掛けておきましょう。
・内見、入居時(引っ越し荷物の搬入前)に室内の撮影
・破損や汚れのある個所は大きさや色など詳しく記録を残す
・入居前に上記があったことを貸主に文書で報告しておく
・退去時は立ち合いの元、破損や汚れ箇所の有無を双方で確認をする
・原状回復費用の敷金からの相殺は詳細な内訳書を依頼する

まとめ

賃貸契約の退去時の原状回復では経年劣化を対象外とすることを知らずに費用の清算をしてしまうケースが少なくありません。法的なルールを知っておくとこのようなトラブル回避につながるので、できるだけ理解しておくようにしましょう。