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所有している空き家へクレームが。近隣の方へ迷惑をかけない空き家管理

2022.02.20
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空き家を管理していく上で忘れてはならないのが、近隣住民への配慮および対策です。害虫や泥水の侵食、空き巣被害といった問題は、周囲を巻き込んでしまう恐れが高まります。いざクレームが来てしまった時にどうすればよいのでしょうか。今回は、対策や解決事例を交えて、近隣の方へ迷惑をかけない空き家管理についてご紹介します。

空き家の近隣からクレームが?空き家がもつリスク

空き家は、人間が定期的に手入れをしなければ、あらゆる箇所がどんどん劣化していきます。最悪の場合、倒壊を招いてしまいかねません。空き家がもつリスクは大きく「金銭面」「環境面」「犯罪面」に分けられます。金銭面では、固定費や税金などの費用が発生します。「人が住んでいないのに」と考えがちですが、空き家も立派な資産です。ゆえに普段使用していなくても、水道光熱費や固定資産税などが発生します。環境面では、自然災害の影響があります。とくに夏場ともなれば、植物の成長が著しくなるにともなって虫も発生します。地域によっては、大雪や台風の被害も想定されるので注意が必要です。犯罪面では、空き巣や盗難のリスクが発生します。空き巣や盗難は一見、自分たちだけが影響を受けないように思いますが、地域の治安が悪くなり、近隣も狙われてしまう恐れが出てきます。さらに放火となったら延焼を招き、裁判に発展する可能性もあります。環境面や犯罪面は金銭面と異なり、周囲へ影響を与えてしまう場合もあるのが最大のリスクといえます。

近隣からのクレーム対策

近隣からクレームを受けないようにするための主な対策として挙げられるのが「管理を徹底していく」もしくは「売却の検討をする」かになります。「今は売却しないけど、いずれはしたい」という場合でも、売却するまでは管理や手入れを続ける必要があります。手入れも早期に取り掛からなければ、草木が生い茂って手に負えない状態になってしまいます。自宅から定期的に通える距離に空き家がある場合は、自ら管理をしていくのがよいですが、遠方の場合はどうしても時間と交通費がかかってしまいます。空き家が自宅から遠く離れている場合は、専門の空き家管理業者に依頼するのがおすすめです。現在では、月額で数千円から利用できるサービスも増えており、警備やゴミの処理などのオプションが付帯していくサービスもあります。遠方の方や体力に自信がない方には有効な手段になるので、覚えておくと良いでしょう。もう一つの「売却を検討すると」についてですが、空き家をそのまま売りに出す場合と、解体したうえで整地として売りに出す方法があります。解体する場合、解体業者や不動産などさまざまな機関とコンタクトを取る必要があります。地方によっては、市町村が買い取り、公共機関として活用していくケースもあるようです。管理を継続していく場合も売却する場合も、高額な費用が発生してしまいます。クレームを未然に防ぐためにも、今後の使用用途と照らし合わせて対策していく必要があります。

空き家の近隣トラブルの解決事例

それでは、実際のトラブルの解決事例はどんなものがあるのかを見ていきましょう。空き家を普段から管理していても、目を離した時に近隣に迷惑をかけるケースがあります。管理していても中々クレームが止まない場合に、不動産や管理会社に相談を持ちかけた事例があります。費用は発生してしまいますが、クレーム対応を含め、巡回での目視点検、室内点検という警備体制で管理を代行してくれるサービスを提供している会社に依頼したところ、近隣への理解を得ることができた例があります。警備されているとはいえ、人が住んでいない物件が近くにあるのは近隣住民にとっては大きな不安になります。自己管理で維持していくのもよいですが、プラスアルファで警備体制を保険材料として敷くだけで、精神的にも安心して管理をしていくことができます。

空き家へのクレームを予防するには適切な管理がおすすめ

空き家は外的な問題に対して、とてもデリケートです。空き家の徹底した防犯や災害対策は、近隣住民への不安感を少しでもなくすための安心材料になります。はじめに家族、親戚を含め、誰が主に管理していくのかを取り決めをしておくのも大切です。いざ現地に出向いた時に、色んな人が入れ替わり立ち替わりで出入りを繰り返すと、不審に思われる場合もあります。空き家を管理したり維持したりしていくのは決して簡単ではありません。ちょっとしたトラブルが大きな問題になりやすいのが空き家管理なので、それぞれの空き家に適切な管理をする必要があります。

まとめ

空き家に対するクレームは、さまざまな角度から入ってきます。まずは自分から動き、どう管理していくのかを考え直すのが、クレームの予防につながります。いざクレームが入ってきてしまっても、無理に自分で解決しようとせず、管理会社や相談窓口の支援を活用するのがおすすめです。空き家を持つことは、同時に社会的な責任を持つことになります。なるべくトラブルを最小限に留めるためにも、適切な空き家管理を心がけましょう。